マイコプラズマ尿道炎検査
非クラミジア性非淋菌性尿道炎
男性の性感染症の一つである尿道炎は、原因菌により3つに分類されます。クラミジアが原因菌のクラミジア性尿道炎、淋菌が原因菌の淋菌性尿道炎、そしてクラミジアでも淋菌でもない菌が原因菌の非クラミジア性非淋菌性尿道炎です。 近年、非クラミジア性非淋菌性尿道炎の起炎菌としてマイコプラズマ、ウレアプラズマが重要な役割を示すことが明らかになってきました。
非クラミジア性非淋菌性尿道炎の起炎菌
非クラミジア性非淋菌性尿道炎の起炎菌にはマイコプラズマ(Mycoplasma)、ウレアプラズマ(Ureaplasma)、トリコモナス(Trichomonas)、単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus)、アデノウイルス(adenovirus)などがあります。 このうちマイコプラズマの1菌種であるマイコプラズマ ジェニタリウム(M.genitalium)が非クラミジア性非淋菌性尿道炎の起炎菌の20~30%を占めるといわれています。
非クラミジア性非淋菌性尿道炎の症状
非クラミジア性非淋菌性尿道炎の症状はクラミジア性尿道炎と類似しており、尿道のかゆみ、違和感、排尿時痛などです。又、潜伏期間はクラミジア性尿道炎よりやや長く1~5週間ほどです。
非クラミジア性非淋菌性尿道炎の検査
非クラミジア性非淋菌性尿道炎の原因菌は複数あり、ウイルスなども存在することから一つ一つの起炎菌を検索・同定することは困難です。 ただし、起炎菌の約半数を占めるマイコプラズマ、ウレアプラズマの検査方法は確立しています。マイコプラズマ2菌種、ウレアプラズマ2菌種を検出することができ当院でも行っております。 採尿するだけで行える簡便な検査なのですが、現時点では保険適応となっておらず臨床の現場ではほとんど行われておりません。
非クラミジア性非淋菌性尿道炎の治療
非クラミジア性非淋菌性尿道炎の治療はクラミジア性尿道炎の治療に準じて、抗生物質を内服することによって行います。なおマイコプラズマ・ジュニタリウムによる尿道炎は治療後の尿道炎症状の持続や再発率が高いことから非クラミジア性非淋菌性尿道炎の治療はマイコプラズマ・ジュニタリウムの感染も考慮して、治療後も再検査などにより経過観察が必要となります。
※精液検査は除きます。