また、血液・尿検査の受付は16時で終了となります。
梅毒検査・梅毒治療
梅毒とは
梅毒とは主に性行為によって感染する性感染症の代表的疾患です。通常、粘膜や皮膚の小さな傷から梅毒の原因菌であるTreponema pallidum(Tp)が侵入することによって感染し様々な症状を引き起こします。感染当初は局所的な症状が中心ですが、やがてTpが血行性に全身に散布され病態が進行していきます。 胎児が母体内で胎盤を通じて感染したものを先天梅毒、それ以外を後天梅毒として区別しています。
梅毒の潜伏期間
梅毒の潜伏期間は10~30日ほどです。感染後、10~30日経過すると症状が出現します。
梅毒の症状(第1期)
感染して3~4週間ほどすると感染した部位(亀頭や冠状溝など)に3~10mm大のややコリっとした感じの硬結(初期硬結)が生じます。その後、初期硬結は硬く盛り上がり中心が潰瘍化します。これを硬性下疳と呼びます。一般に、初期硬結も硬性下疳も、痛みなどの自覚症状はなく2~3週間で自然に軽快します。また硬性下疳出現後やや遅れてソケイ部のリンパ節が硬く腫れますが、こちらも痛みはなく自然となくなります。
梅毒の症状(第2期)
感染後3ヶ月ほど経過すると、Tpが全身に散布されて皮膚や粘膜に発疹や臓器梅毒の症状がみられます。発疹の形状は多彩で体幹を中心に顔や四肢に爪甲大までの淡紅色斑(梅毒性バラ疹)がみられたり、小豆大からエンドウ大で赤褐色から赤銅色の丘疹・結節(丘疹性梅毒疹)がみられることもあります。 又、咽頭・扁桃の発赤、びらん、潰瘍(梅毒性アンギーナ)や、びまん性・小斑状の脱毛(梅毒性脱毛)が出現することもあります。 第2期では上記の症状が3ヶ月~3年ほどの間、自然に治ったり、再発したりを繰り返しながら第3期へと移行していきます。
梅毒の症状(第3期)
感染後3年以上を経過すると、結節性梅毒疹や皮下組織にゴム腫を生じてくることがあります。ただし第3期梅毒は、現在ではほとんどみられません。
梅毒の症状(第4期)
梅毒による大動脈炎、大動脈瘤あるいは脊髄癆、進行麻痺などの症状が現れることがあります。第4期梅毒も、第3期梅毒同様、現在ではほとんどみられません。
梅毒の治療
梅毒は抗生物質を内服することによって治療します。通常、耐性の報告もないペニシリンが第一選択となり、第1期は2~4週間、第2期では4~8、第3期以降では8~12週間ペニシリンを内服します。ペニシリンにアレルギーがある場合は別の抗生物質を内服します。治療を開始して数時間経過すると抗生物質によりTpが破壊(減少)されるため、39度前後の発熱をはじめ悪寒、頭痛、全身の倦怠感、筋肉痛、発疹などの症状を引き起こすことがあります。(Jarisch-Herxheimer現象と呼ばれています。)
パートナーの対応
梅毒に感染していることが判明した場合は、パートナーにも必ず検査を受けてもらう必要があります。
※精液検査は除きます。